睡眠の質はマットレスで変わる!新築・リフォーム前に知りたいベッドの種類と選び方

2025.08.27

新居の計画で、家族が集うリビングと同じくらい、寝室のレイアウトにこだわる方が増えています。人生の1/3という長い時間を過ごす空間だからこそ、心からリラックスできる寝室づくりは非常に重要です。

しかし、壁紙や照明といったデザインにこだわるあまり、睡眠の質を直接左右するマットレスやベッドの選択を後回しにしていませんか?

どんなにおしゃれな寝室でも、体に合わないマットレスでは本当の休息は得られません。マットレスは、あなたの1日、ひいては人生のパフォーマンスを左右する最も重要なインテリアなのです。

この記事では、睡眠の質を劇的に向上させる「運命の一枚」を見つけるために、2025年の最新トレンドを牽引する人気マットレスメーカーの特徴から、ベッドの基本知識、メンテナンスのしやすさまで、プロの視点で徹底的に解説します。

 

まずは基本から!ベッドの種類とマットレスのサイズを知ろう

マットレスを選ぶ前に、土台となるベッドフレームの種類と、部屋の広さに関わるマットレスのサイズについて基本を押さえておきましょう。

ベッドフレームの主な種類

  • ステーション/レッグタイプ: ベッド下に空間があり、通気性が良くお掃除も楽。ロボット掃除機を使いたい方にも人気です。
  • フロア/ロータイプ: 高さが低く、天井までの空間が広がるため、部屋に開放感を与えます。
  • 収納付きタイプ: ベッド下に引き出しや跳ね上げ式の収納スペースがあり、寝室の収納力を格段にアップさせます。
  • 電動リクライニングベッド: 介護用途のイメージがありましたが、現在は読書や映画鑑賞など、ベッドでのリラックスタイムを充実させるためのアイテムとして注目されています。

 

マットレスの基本サイズ一覧

サイズ

横幅の目安

適した使用人数

シングル

約97cm

大人1人

セミダブル

約120cm

大人1人でゆったり。2人では手狭

ダブル

約140cm

大人2人で標準的

クイーン

約160cm

大人2人でゆったり

キング

約180cm

大人2人と小さな子供1人でも可能

 

プロが注目する人気メーカー7選|最新機能性マットレスを徹底比較

ここからは、各メーカーの顔となる代表的なマットレスの機能や特徴を、最新情報と共に紹介します。

 

①【西川】AiR(エアー)シリーズ|日本

出典:大谷翔平愛用 [エアーSX]マットレス

 

大谷翔平選手や三浦知良選手など、数多くのトップアスリートが愛用するマットレスです。睡眠時の体圧を分散し、快眠をサポートする特殊立体波形構造が特徴で、コンディショニングを重視する方に選ばれています。

  • 特徴: 表面の多数の点が体圧を効率よく分散させる独自の凹凸構造が最大の特徴。ベース部が体をしっかり支え、自然な寝姿勢をキープします。「点」で支えることで血行を妨げにくく、高い通気性で寝返りもスムーズ。まさに「コンディショニング・マットレス」の筆頭です。
  • 価格帯:約4万円台~約60万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 腰痛に悩む方、スポーツをする方、寝返りが多く熟睡感を得にくい方。
  • 公式サイト: nishikawa [エアー]

 

 

②【エアウィーヴ】|日本

出典:エアウィーヴ ベッドマットレス S04 シングル

 

浅田真央さんや錦織圭選手など、多くのアスリートが愛用しており、ソチオリンピック、リオオリンピック、平昌オリンピック、そして東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村でも採用されたことで知られる、トップアスリート御用達のマットレスです。独自の「airfiber®」素材が、適度な反発力と優れた体圧分散を実現し、質の高い睡眠をサポートします。

 

  • 特徴: 釣り糸のような極細の繊維を編み上げて作った独自素材「エアファイバー®」を採用。あらゆる方向から体を支えることで、極めて高い復元性(反発力)を実現し、楽に寝返りができます。カバーだけでなく中材まで水洗いできるメンテナンス性の高さも、他にはない大きな魅力です。
  • 価格帯: 約4万円台~約60万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 質の高い睡眠を追求する方、寝具を常に清潔に保ちたい方、寝起きに体の固さを感じる方。
  • 公式サイト: airweave(エアウィーヴ)

 

 

③【パラマウントベッド】Active Sleep BED|日本

出典:パラマウントベッド セミシングルRQ-A113SB

 

病院用ベッドで培った技術を活かし、睡眠を可視化する次世代ベッドを展開しています。スマホアプリと連動し、睡眠状態に合わせてリクライニングが自動調整されるなど、科学的なアプローチで質の高い睡眠を追求する方に適しています。

  • 特徴: 医療用ベッドの知見を活かした、まさに「眠りの自動運転」。マットレスに内蔵されたセンサーが体動を検知し、専用アプリで睡眠スコアを可視化。さらに、入眠時には体をリラックスさせるために柔らかく、熟睡中には寝返りをサポートするために硬くと、マットレスの硬さが自動で変化します。
  • 価格帯: 約10万円台~(ベッドとセットでの販売が主)2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 自分の睡眠データを客観的に分析・改善したい方、最高の寝心地と最先端のテクノロジーを体験したい方。
  • 公式サイト: PARAMOUNT BED Active Sleep

 

 

④【テンピュール®】|NASAが認めた唯一のマットレス|デンマーク

出典:テンピュール®プロ

 

NASAの技術者がロケット打ち上げ時の衝撃を和らげるために開発した素材を応用したマットレスです。体温や体重に反応して体にぴったりフィットする「テンピュール®素材」が、包み込まれるような感触と無重力のような寝心地を提供します。

  • 特徴: NASAがロケット打ち上げ時の宇宙飛行士にかかる強烈な重力を緩和するために開発した素材をルーツに持つ、低反発マットレスの代名詞。体温と体圧に反応して、まるでオーダーメイドのようにゆっくりと沈み込み、体を隙間なく包み込むフィット感は唯一無二の寝心地です。
  • 価格帯: 約10万円台~約60万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 横向きで寝ることが多い方、包み込まれるようなフィット感を重視する方、パートナーの寝返りなど振動が気になる方。
  • 公式サイト: TEMPUR®(テンピュール)

 

 

⑤【シモンズ】|高級ホテルの寝心地を自宅で |アメリカ

 

出典:シモンズシムレスト

 

「世界のホテルが選んだ」というキャッチフレーズで知られ、高級ホテルで採用されていることで有名なマットレスブランドです。ひとつひとつのポケットコイルが独立して体を点で支える「ポケットコイルマットレス」が、高い体圧分散性と安定した寝姿勢をサポートし、まるでホテルにいるかのような贅沢な寝心地を自宅で楽しめます。

  • 特徴: 「ポケットコイル」マットレスを世界で初めて製品化したパイオニア。一つひとつが独立したコイルを特殊な不織布の袋(ポケット)に入れ、並行に配列。体の凹凸に合わせて「点」で支えるため、体圧分散性に優れ、正しい寝姿勢を保持します。世界の高級ホテルで採用されている実績が、その品質を物語っています。
  • 価格帯: 約5万円台~約100万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 揺れが少なく安定した寝心地を求める方、ホテルのような上質な眠りを自宅で再現したい方、体格の良い方。
  • 公式サイト: Simmons(シモンズ)

 

 

⑥【フランスベッド】|高温多湿な日本に最適な「高密度連続スプリング®」|日本

 

出典:フランスベッドLT-5000/LT-5500 PW MON

 

日本の高温多湿な気候に最適な「高密度連続スプリング®」を開発し、通気性と耐久性の高さを特徴とするマットレスです。ベッドフレームも含めた様々な寝具を開発しており、日本の住宅環境に合わせた多機能ベッドも多数取り揃えています。

  • 特徴: 一本の鋼線を緻密に編み上げて作り上げた、国内で唯一フランスベッドだけが生産するスプリング構造。マットレス内部に空間が多く、湿気がこもりにくい抜群の通気性を誇ります。体全体を面で支える構造のため、部分的な落ち込みが少なく、優れた耐久性を実現しています。
  • 価格帯: 約4万円台~約40万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: ベッドの湿気やカビが気になる方、長く使える耐久性を重視する方、畳に布団を敷いたような少し硬めの寝心地が好きな方。
  • 公式サイト: フランスベッド

 

 

⑦【コアラマットレス】|120日間のトライアルで安心 |オーストラリア

 

出典:コアラマットレス コアラマットレスプラス

 

オンライン販売を主としており、120日間のトライアル期間を設けているのが特徴です。独自のテクノロジーで体圧を分散し、適度な反発力で理想的な寝姿勢をサポートします。実店舗での購入に不安がある方でも、自宅でじっくり試せることで安心して購入できます。

  • 特徴: 実店舗を持たずオンラインを中心に販売することで、高品質ながら価格を抑えるD2C(Direct to Consumer)モデルの代表格。振動を瞬時に吸収する「ゼロ・ディスターバンス技術」が特徴で、隣で寝ている人の動きが気になりません。最大の魅力は、自宅でじっくり試せる120日間のトライアル期間。合わなければ無料で返品・返金が可能です。
  • 価格帯: 約4万円台~約10万円台 2025/8調査時価格
  • こんな人におすすめ: 購入前に自分の体で長期間試したい方、コストパフォーマンスを重視する方、オンラインでの購入に抵抗がない方。
  • 公式サイト: Koala(コアラマットレス)

 

 

マットレスだけじゃない!敷布団(マットレスパッド)という選択肢

ベッドフレームを置かず、床や畳に直接敷いて使える「敷布団タイプ」の機能性マットレスも、日本の住環境に合わせて人気が高まっています。

  • メリット:選択・メンテナンスのしやすさ
    • 三つ折りにできるモデルが多く、押入れなどに省スペースで収納できます。
    • カバーを外して洗濯できたり、中材ごとシャワーで丸洗いできたりと、手入れが非常に簡単です。
    • ベッドフレームが不要なため、初期費用を抑えられます。
  • 代表的な製品: 上記で紹介したエアウィーヴ西川 [エアー]からも、ベッドマットレスと同様の技術を用いた高機能な敷布団タイプが発売されています。

 

出典:エアウィーヴ 四季布団 和匠(わしょう) シングル

 

 

 

マットレスのサイズから考える、理想の寝室レイアウト

快適な寝室には、ベッド周りの「生活動線」の確保が不可欠です。購入したいマットレスのサイズが決まったら、寝室に置いた場合をシミュレーションしてみましょう。

  • 必要な寝室の広さの目安
    • シングルベッド2台を置く場合: 最低でも6畳、ゆとりを持つなら8畳以上が理想です。
    • クイーンサイズ1台を置く場合: 6畳でも設置可能ですが、サイドテーブルなどを置くなら8畳は欲しいところです。
  • レイアウトのポイント: 最低でも、ベッドの片側には人が通れる50〜60cm程度の通路を確保しましょう。両側からアクセスできるようにすると、シーツ交換などのベッドメイキングが格段に楽になります。また、クローゼットやドアの開閉スペースを塞がないかも必ず確認してください。

 

 

まとめ:最高の寝室づくりは、「体感」から始まる

人気の機能性マットレスを7つのメーカーからご紹介しました。それぞれに素晴らしい特徴がありますが、最終的に重要なのは**「あなたの体に合うかどうか」**です。

高価な買い物だからこそ、カタログスペックや口コミだけで判断するのは禁物です。気になるマットレスが見つかったら、ぜひメーカーのショールームや家具店に足を運び、実際に10分以上、色々な姿勢で寝転んでみてください。 その際は、普段の寝間着に近いリラックスできる服装で行くのがおすすめです。

デザイン性の高い寝室と、あなたの体に完璧にフィットするマットレス。その両方が揃って初めて、人生を豊かにする「最高の寝室」が完成します。この記事が、あなたの運命の一枚を見つける旅の、確かな羅針盤となれば幸いです。

 

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いえたった関西編集部
本記事は、いえたった関西編集部が執筆・監修しています。
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