【2025年最新】家の防犯設備ガイド|新築・後付け対策で家族と財産を守る!

2025.08.19

「押し込み強盗」や「SNS強盗」など、住宅を狙った凶悪な犯罪のニュースが後を絶ちません。在宅中であっても危険に晒される可能性がある今、「うちだけは大丈夫」という考えは非常に危険です。

まずは、データから住宅侵入犯罪のリアルな実態を見てみましょう。

警察庁の統計によると、住宅を対象とした侵入窃盗の侵入手段で最も多いのは、意外にも鍵のかけ忘れである「無締り」(むじまり)。次いで、窓ガラスを破壊して侵入する「ガラス破り」が続きます。

 ■ 住宅対象侵入窃盗の侵入手段(令和5年)

  1. 無締り: 47.9%
  2. ガラス破り: 31.9%
  3. その他: 20.2%

(出典:警察庁「住まいる防犯110番」侵入窃盗の侵入手段

 このデータからわかるように、日々の施錠という基本的な対策と、窓の防御力を高めることが、いかに重要かが見て取れます。

この記事では、これらの手口に対抗し、大切な家族と財産を守るための最新防犯設備を、「新築・リフォーム時に組み込むべき対策」と「後からでもできる対策」に分けて、具体的に解説します。

防犯の基本原則|泥棒が侵入を諦める「4つの要素」

最新設備を紹介する前に、防犯の普遍的な基本原則を知っておきましょう。プロの侵入犯は、侵入に5分以上かかると約7割が諦めると言われています。彼らが嫌がる家には、4つの共通点があります。

  1. 時間: 侵入に時間をかけさせる(頑丈な鍵、破りにくいガラス)
  2. 光: 光で照らし、人目につきやすくする(センサーライト)
  3. 音: 侵入時に大きな音で威嚇する(防犯砂利、警報ブザー)
  4. 地域の目: 地域の人々の目で見られていると感じさせる(ご近所付き合い、防犯カメラ)

これから紹介する設備は、すべてこの4つの要素を強化し、侵入犯に「この家はリスクが高い」と思わせるためのものです。

【新築・大規模リフォーム向け】最初が肝心!組み込み型・最強防犯設備5選

家の設計段階や大規模リフォーム時にしか導入できない、あるいはその方が効果的・経済的な設備です。後から後悔しないために、必ずチェックしましょう。

 

①【時間】防犯ガラス・二重窓(CPマークが目印)

侵入手段で多い「ガラス破り」に最も効果的な対策です。2枚のガラスの間に強靭な特殊フィルムを挟み込み、ドライバーなどによる打ち破りやこじ破りに強い抵抗力を発揮します。

 

②【時間】防犯シャッター・強化雨戸

窓の外側を物理的に覆うことで、ガラス破りへの挑戦すら困難にします。不在時や就寝時の安心感が格段に向上し、台風などの自然災害対策としても有効です。

  • 最新トレンド: スマートフォンで遠隔操作やタイマー設定ができる電動タイプが主流です。「毎朝7時に自動で開き、日没後に自動で閉まる」といった設定も可能で、防犯と利便性を両立します。
  • 製品例: LIXIL スマート電動シャッター

 

③【時間】防犯仕様の玄関ドア(スマートロック一体型)

玄関はピッキングに強い鍵を2つ設置する「ワンドア・ツーロック」が基本です。さらに最新の玄関ドアは、防犯性と利便性を飛躍的に向上させています。

  • 最新トレンド: スマートフォンや顔認証、専用カードキーで施解錠できるスマートロックが一体化した玄関ドアが人気です。鍵の閉め忘れを防ぐオートロック機能も搭載し、手口1位の「無締り」対策に絶大な効果を発揮します。
  • 製品例: YKK AP 玄関ドア スマートコントロールキー

 

④【時間・音・地域の目】ホームセキュリティシステム

窓やドアに設置したセンサーが異常を検知すると、大音量の警報で侵入者を威嚇し、同時に警備会社へ自動通報。契約に基づきガードマンが駆けつける、究極の安心サービスです。

 

⑤【光・地域の目】ビルトイン防犯カメラ・人感センサーライト

新築時に配線を壁内に隠す「先行配線」を行うことで、外観を損なわずにカメラやライトを最適な位置に設置できます。電源供給が安定し、後付けのようなバッテリー切れの心配もありません。

 

【賃貸・後付けOK】今日からできる!最新防犯設備&便利グッズ

大掛かりな工事が不要で、賃貸住宅でも導入しやすい対策です。新築の方も、既存の対策をさらに強化するために活用できます。

 

①【光・地域の目】スマート防犯カメラ(ネットワークカメラ)

Wi-Fiに接続し、スマートフォンでいつでもどこでも家の様子を確認できるカメラです。価格も手頃になり、導入のハードルが大きく下がりました。

  • 最新トレンド: AI(人工知能)が映像を解析し、人物や車両、ペットだけを検知してスマホに通知する機能が標準的になっています。不審者に対してスマホから声で警告できる会話機能や、夜間でも鮮明なカラー撮影が可能なモデルも人気です。
  • 製品例:

 

②【時間】後付けスマートロック

玄関ドアの内側の鍵(サムターン)に両面テープなどで取り付けるだけで、現在のドアをスマートロック化できます。工事不要なので賃貸住宅でも安心です。

  • ポイント: スマホでの施解錠はもちろん、ハンズフリー解錠やオートロック機能により、「無締り」を物理的に防止できます。指紋認証パッドなどのオプションを追加できるモデルもあります。
  • 製品例:

 

③【時間・音】窓用防犯ブザー・補助錠

低コストながら効果は絶大です。窓が開けられたり、ガラスの破壊による振動を検知したりすると、大音量の警報が鳴り響き、侵入者を驚かせます。また、クレセント錠(窓の鍵)の上下に補助錠を追加することで、侵入にかかる時間を大幅に稼げます。

 

④【音】防犯砂利

家の周りの死角になりやすい場所に敷き詰めるだけで、踏むと「ジャリジャリ」と大きな音(76デシベル以上)が出る特殊な砂利です。原始的ですが、侵入者が最も嫌う「音」を手軽に発生させられる、非常に効果的な対策です。

 

⑤【地域の目】ダミーカメラ・セキュリティステッカー

「この家は防犯意識が高い」と視覚的にアピールし、侵入ターゲットから外させる心理的効果を狙います。本物のカメラやホームセキュリティと組み合わせることで、さらに効果が高まります。

 

設備だけに頼らない!今日からできる防犯習慣

どんなに優れた設備を導入しても、日々の油断が侵入の隙を与えてしまいます。「無締り」が侵入手口の1位であることを忘れずに、以下の習慣を心がけましょう。

  • 「ゴミ出しまですぐ戻る」でも、必ず玄関や窓の鍵をかける。
  • SNSに長期不在をほのめかす投稿(旅行の写真など)をリアルタイムでしない。
  • 家の周りを整理整頓し、侵入の足場になるような物(脚立、ゴミ箱など)を置かない。
  • ご近所と挨拶を交わし、良好な関係を築く(自然な「地域の目」が最高の防犯です)。

 

まとめ:複数の対策を組み合わせる「多重防御」で鉄壁の住まいを

住宅の最新防犯設備について解説しました。 完璧な防犯対策というものは存在しませんが、複数の設備や対策を組み合わせる「多重防御」の考え方で、泥棒が侵入を諦める家にすることは十分に可能です。

【対策のポイント】

  1. 新築・リフォーム時: 後付けが難しい「防犯ガラス」「防犯ドア」「シャッター」を優先的に検討する。
  2. 後付け・強化策: 「スマートカメラ」や「後付けスマートロック」で利便性と監視能力を高める。
  3. 基本の徹底: 日常的な施錠と、家の周りの環境整備を怠らない。

何から手をつけるべきか迷ったら、まずはハウスメーカーの担当者や、セキュリティの専門家に相談し、自宅のリスク診断をしてもらうのも良いでしょう。

この記事が、あなたとあなたの大切な家族を守るための、最適な防犯計画を立てる一助となれば幸いです。

 

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本記事は、いえたった関西編集部が執筆・監修しています。
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