自分で家は建てられるのか?セルフビルドの可能性と現実について解説!
2025.03.12
2025.03.12
目次

「いつか自分の手で家を建てたい」——そんな夢を抱く人は多いでしょう。
セルフビルドは、コストを抑えつつ理想の住まいを実現できる魅力的な方法ですが、実際には多くの知識や技術、法的手続きが必要になります。
本記事では、セルフビルドのメリット・デメリット、必要なスキルや資格、施工プロセスなどを詳しく解説します。
果たして、自分で家を建てることは現実的なのか?
その答えを探っていきましょう。
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自分で家を建てることは、夢のような挑戦ですが、実際には法律や技術的な問題が伴います。
設計から施工までの全工程を自力で行うことは現実的なのか、どの部分までなら可能なのかを見ていきましょう。
セルフビルドとは、工務店やハウスメーカーに依頼せず、自分自身で家を建てることを指します。
海外では一般的な手法ですが、日本では建築基準法や各種手続きが関係し、簡単には進められません。
例えば、アメリカでは「タイニーハウス」と呼ばれる小さな家をセルフビルドする人が増えています。
一方、日本では住宅の安全基準が厳しく、設計・施工の段階で専門的な知識が求められるため、初心者がいきなり挑戦するのは難しいのが現実です。
セルフビルドでできる範囲は限られています。
どこまで自分でできるのかを、工程ごとに確認してみましょう。

特に、設計・基礎工事・電気・水道・ガスの工事は専門性が高く、資格が必要なので、自分で施工することは難しいでしょう。
セルフビルドで材料を仕入れる方法はいくつかあります。
コストを抑えつつ、必要な材料を確保するためには、購入先や選び方を工夫することが重要です。
◆ホームセンターを利用する
一般的な建築材料(木材、合板、金具、塗料など)は、カインズ、コーナン、ビバホームなどのホームセンターで購入できます。
大型の店舗ではカットサービスや配送サービスも利用できるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
◆建材専門店やネット通販を活用する
本格的な建材(断熱材、外壁材、屋根材、建具など)は、建材専門店やネット通販で手配可能です。
ネット通販の建材カテゴリでは、プロ向けの資材も取り扱っています。
送料や納期を考慮しながら、比較して購入するのがポイントです。
◆製材所から直接購入する
木材を大量に使う場合は、製材所に直接注文するとコストを抑えられることがあります。
◆ログハウスキットを利用する
ログハウスは、キットを活用すれば比較的簡単にセルフビルドが可能なことから人気があります。
ログハウスキットは、専門メーカー・ホームセンター・海外輸入・中古市場などで購入できます。
住居用なら専門メーカー、安価なものならホームセンター、コストを抑えるなら中古や輸入を検討すると良いでしょう。
海外メーカーから直接輸入すれば本格的なログハウスを比較的安く入手可能ですが、輸送費や建築基準法への適合に注意が必要です。
用途や予算に応じて最適な方法を選びましょう。
セルフビルドをする際には、建築基準法や各種許可申請が関わってきます。
無許可で家を建てると違法になるため、必ず事前に確認しましょう。
◆建築基準法とセルフビルドの関係
日本では、建築基準法により、一定の基準を満たした建物しか建てることができません。
無許可で建築すると違法になるため、必ず手続きを踏む必要があります。
◆建築確認申請は必要?
一般住宅を建てる場合、建築確認申請が必須です。
この申請を怠ると、後で違法建築とみなされる可能性があります。
例外として、10平方メートル以下の小屋などは建築確認申請が不要な場合もあります。

セルフビルドを行うことで、プロに依頼する場合と比べてどの程度コストを削減できるのでしょうか。
ある事例では、42坪の家をセルフビルドで建てたとき、約900万円(坪単価約20万円)でできたそうです。
プロに依頼すると2,000万円以上(坪単価50万円以上)かかるので、約1,100万円節約できた計算になります。
通常、家を建てる際には大工や職人の人件費が大きな割合を占めますが、自分で作業をすることでその分のコストを削減できます。
しかし、セルフビルドは必ずしも驚くほど安くなるとは限りません。
セルフビルドで建てる家の費用は「材料費」と「一部外注費」が中心で、使用する材料や調達方法によって大きく変わります。
廃材や貰い物を活用すれば低コストにできますが、こだわれば逆に高額になることもあるでしょう。
また、作業に費やす時間を考慮すると、仕事で稼いだ方が結果的に得になる可能性もあります。
安さだけを目的にセルフビルドを選ぶと、かえって損をする場合があるため、慎重な判断が必要です。

家を建てるには、大工仕事だけでなく、設計やインフラ工事の知識も必要です。
どのようなスキルを身につけるべきかを解説します。
家づくりには、以下のようなスキルが求められます。
・大工技術(木材のカット・組み立て)
・基礎工事(地盤調査・コンクリート施工)
・設計スキル(建築構造の理解)
例えば、木材を使って本棚やデッキを作った経験があれば、大工技術の基礎はある程度身についているかもしれません。
しかし、家を建てるとなると話は別で、柱の組み方や耐震性などを考慮する必要があります。
セルフビルドでは、以下の専門知識が求められます。
・構造計算(地震に強い家を建てるため)
・断熱・防水技術(快適な室内環境を維持するため)
・耐震設計(日本の気候や災害リスクを考慮)
このような知識が不足すると、安全な家にならないため、専門家の力を借りるのが賢明です。

セルフビルドに興味があっても、「すべてを自分でやるのは難しそう」「技術や時間に不安がある」と感じる人は多いでしょう。
そんな場合におすすめなのがハーフビルドという方法です。
ハーフビルドとは、建築の一部をプロに依頼し、自分でできる部分をDIYで仕上げる建築方法です。
基礎工事や構造部分は専門業者に任せ、内装や仕上げを自分で行うことで、セルフビルドの楽しさを味わいながらも、安全で確実な家づくりが可能になります。
ハーフビルドには、セルフビルドと業者施工の両方のメリットを活かせる魅力があります。
まず、大きなメリットの一つはコスト削減です。
すべてを業者に依頼するよりも費用を抑えられるため、予算を抑えつつ家づくりができます。さらに、安全性の確保という点でも安心です。
基礎や構造といった重要な部分はプロに任せることで、施工ミスのリスクを減らせます。
また、ハーフビルドではDIYの楽しさを味わえるのも魅力の一つです。
内装や仕上げを自分好みにアレンジできるため、より愛着の湧く住まいを実現できます。
加えて、完成までの期間が短縮できる点もメリットです。
完全なセルフビルドよりも効率的に進められるため、引っ越しまでのスケジュールが立てやすくなります。
ハーフビルドが向いているのは、下記のような方です。
・DIYが好きで、自分で家づくりに関わりたい人
・完全なセルフビルドは難しいが、一部は自分で施工したい人
・コストを抑えながらも、安全で確実な家を建てたい人
ハーフビルドなら、セルフビルドの楽しさを味わいつつ、確実で安心な家づくりが可能です。
「すべてを自力でやるのは不安だけど、自分の手で家を作りたい」という人には最適な選択肢でしょう。
ぜひ、ハーフビルドを検討してみてはいかがでしょうか?

これまでセルフビルドについて詳しくみてきましたが、家を建て替えたい時やリフォーム・リノベーションの場合はどうなるのでしょうか?
建て替えの場合は、家を建てる前に解体作業を行う必要があります。
家の解体工事は自分で行うことも可能ですが、専門的な知識や資格、適切な手続きが必要です。
まず、解体工事を始める前に、建設リサイクル法に基づく届出や道路使用許可、アスベスト関連の特定粉じん排出等作業実施届など、必要な申請を行う必要があります。
また、ガスや電気、電話、インターネットなどのライフラインの停止手続きも忘れずに行いましょう。
解体作業にはパワーショベルやバール、ノコギリなどの重機や工具が必要で、特に重機の操作には特殊な免許が求められます。
さらに、解体工事中は騒音や振動、粉じんが発生するため、近隣住民への事前の挨拶や養生シートの設置などの配慮が重要です。
解体後は、廃棄物の適切な処理や土地の清掃、建物滅失登記の申請も必要となります。
このような手続きや作業を安全かつ確実に行うためには、専門業者への依頼も検討すると良いでしょう。
セルフリフォーム・セルフリノベーションは、費用を抑えつつ個性的な住まいを実現できる魅力的な方法です。
しかし、電気・ガス・水道などの専門的な工事や、耐震補強、高所作業などは資格や安全性の観点から専門業者に依頼する必要があります。
セルフリノベーションで対応可能な範囲として、壁や天井の塗装、床のフローリング張り替え、棚やドアの塗装などが挙げられます。
これらの作業は比較的難易度が低く、DIY初心者でも取り組みやすいでしょう。
ただし、作業には体力や時間が必要であり、仕上がりがプロに劣る可能性もあるため、自分のスキルや限界を見極め、無理のない範囲で進めることが大切です。
また、リフォームやリノベーションを開始する前に、全体の計画をしっかり立て、予算やスケジュールを明確にしておくことが成功の鍵となります。
特に、築年数が長い物件は構造や設備の劣化が進んでいる場合があります。
そのため、専門家による現地調査を受け、必要な補修箇所を把握した上で、自力で行う所と専門業者への依頼部分を適切に分けることが重要です。
セルフビルドは、自分の理想の家を形にできる夢のある挑戦ですが、法律の制約、必要な技術、時間、コストなど、乗り越えるべき課題も多くあります。
すべてを自力で行うのは現実的ではなく、成功のためには計画的な準備と適切な判断が欠かせません。
もし、「すべてを自分でやるのは不安だけど、家づくりに関わりたい」と考えているなら、ハーフビルドがおすすめです。
基礎や構造部分はプロに任せ、内装や仕上げを自分で施工することで、コストを抑えながらDIYの楽しさも味わえます。
セルフビルドやハーフビルドは、専門家と協力しながら進めることで、より現実的な選択肢になります。
理想の住まいを手に入れるために、しっかりと準備を整え、一歩ずつ確実に進めていきましょう!
イエタッタでは、理想の住まいに関する無料相談を行っております。
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