日本の伝統美を生かし素材にこだわったハイエンド和風住宅を作るには?|大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山の注文住宅ならイエタッタ
2024.09.18
2024.09.18
目次

神社やお寺、高級和風旅館などの和風建築を見ると、自然と気持ちが落ち着くものです。
家にいるときも同じような快適さを得られたらどんなによいか、と考える人も少なくないでしょう。
こちらの記事では、日本の伝統美を備えた和風住宅とはどういったものか?ハイエンドな和風住宅を作るうえで知っておきたいポイントは?など、知っておきたい情報をまとめました。
・大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山で注文住宅をお考えならイエタッタへ

和風住宅とは、日本固有の自然素材を使用し、伝統的な和風建築の技術を用いて建てられた住まいのことを指します。
伝統的な様式で建てられた和風建築は、自然素材や室内装飾にもこだわって作られているのが特徴です。畳や障子、ふすまや土間、さらには瓦や軒、縁側なども和風建築を特徴づけるものです。特に土間があり、靴を脱いで家にあがるというのは、海外の住宅との大きな違いの一つでしょう。
・和風建築の魅力

和風建築の魅力はさまざまですが、その一つに天然素材を用いるという特徴があります。
例えば和風建築で欠かせない存在の畳。
畳に使われるい草はその香りによって精神的にもやすらぎを与えてくれますが、快適に過ごせるのは調湿機能によるものです。
畳といってもその種類は様々で、半畳サイズの畳を市松模様に敷いた琉球畳は、現代的なオシャレな雰囲気を醸し出す一方で、深い伝統美も感じさせます。
琉球畳とは、一般的な畳に使われるい草ではなく、「七島イ(しちとうい)」という断面が三角形のい草を使用しているのが特徴です。
この「七島イ」はかつて沖縄(琉球)で盛んに生産されていたことから、その名がつけられました。
独特の素材感と耐久性があり、また市松模様に敷くことで、洗練された和の美しさと落ち着きを空間にもたらします。
畳の他には無垢材があります。無垢材は同じものが存在しない天然木で、香りも魅力的なスギやヒノキは癒し効果も期待できます。また、耐久性に優れたナラは、自然の木目を生かして使うこともできます。
無垢材についてはこちらの記事で詳しく説明していますので興味がある方はこちらもご覧ください。

和風建築には日本人の感性や美意識が反映されています。
日本の文化を語る際には、侘び・寂びという言葉がよく使われますが、神社仏閣の建造物や庭などから感じられる美しさや静寂な雰囲気は、そこにいるだけで心が落ち着くものです。
日本文化の特徴の一つが、あいまいさです。
ふすまや障子などは部屋と部屋を仕切るものですが、隣の部屋を遮断するものではありません。
障子から漏れる明かりや風通しのよい暖簾は、部屋の様子はよくは見えないけれど何となく気配を感じる、暖簾で中は見えないけれど音が聞こえる、といったあいまいさが日本人の優しさや奥ゆかしさを象徴しています。
日本庭園と言えば枯山水を思い浮かべる人も多いでしょう。
水の流れを砂の波紋で表現し、石や植木など配置して作られている庭園は独特の趣があります。
最小限の素材を生かし、水が流れていないのに水の流れや季節を感じさせる枯山水は、引き算の美学ともいわれています。
非対称であることも日本建築の特徴の一つです。
自然をそのまま生かすのも日本建築の特徴ですが、自然のものはきれいに対称となっているものはなく、また不完全なものばかり。
その不完全さを美しいと感じるのが日本人の感性です。
ハイエンドな和風住宅作りには、伝統美を取り入れるのがおすすめです。
日本の伝統建築は長い歴史の中で培われた知恵や技術に根ざしており、文化的な価値が非常に高い点が挙げられます。特に、伝統工芸や庭のデザインなど、職人の技が光る細部の仕上げを必要とする伝統美を取り入れることで、単なる建物ではなく、歴史や文化を継承でき、他に類を見ない独自の高級感と品格をもつ建物にすることができます。
そして伝統美の中には、前述で紹介させていただいた日本人独自の感性である「侘び寂び」や「間」といったシンプルで洗練された美学が宿っており、素材や空間そのものの美しさを引き立て、豪華さや高級感と絶妙に調和し、上質で落ち着いた空間を作り上げることができます。

折上格天井(おりあげごうてんじょう)や竿縁天井(さおぶちてんじょう)といった伝統的な天井にすることで、和の雰囲気が一段と感じられるでしょう。
折上格天井とは、角材を格子に組んでその上に板を張ったデザインの天井です。
寺院や書院造りなど、また旅館などで見られるデザインで、重厚で高級感があります。

竿縁天井は、和室に使われる日本建築の天井形式の一つです。
壁の上端に沿って取り付けた回り縁に、細い横木である「竿縁」を通し、その上に天井板を乗せて構成します。この形式は、日本建築で最も一般的な天井スタイルで、伝統的な和の雰囲気を強調するデザインです。
また、豪華な欄間もおすすめです。欄間とは天井と鴨井(もしくは長押)の間に設置される建具で、風や光を通すためのものですが、装飾としての役目もあります。
花鳥の彫刻を施してあるような豪華なものもあれば、竹の節欄間と呼ばれるようなシンプルなものもあります。

外壁は柱や梁を露出させた工法で作ると、高級感のある和風建築になります。
また、重厚感のある焼杉板を使うのも選択肢の一つです。
「焼杉」の黒い板は、実際に杉材を焼いて表面が炭化させることで、杉の木自体が腐りにくくなり、耐久性が向上します。この特性により、焼杉板はメンテナンスが少なくて済む優れた外壁材として選ばれることが多いのです。

外壁には漆喰や珪藻土を使うのもおすすめです。
二酸化炭素を吸収し快適な空間を作ってくれる漆喰は湿気や乾燥にも強い素材、珪藻土は断熱性能も高く脱臭機能にも優れている自然素材です。
特に漆喰は貝殻やサンゴ礁由来の石灰を主成分とする塗り壁材で、漆喰の壁は「呼吸する壁」と呼ばれ、二酸化炭素を吸収しながらゆっくりと石灰石に戻っていく過程で、時間をかけて固まりながら、室内の空気を快適に保ちます。
さらに、漆喰は高い気密性を持ち、火に強いことから、防火性にも優れており、台所などの火を使う場所でも安心して利用できる素材です。
珪藻土は断熱性能が高く脱臭機能にも優れている自然素材です。

外観で目を引く屋根には入母屋屋根を用い、鬼瓦を取り入れることで和風の雰囲気を強調することができます。鬼瓦には、単なる装飾ではなく、古来より伝わる魔除けの意味が込められています。
鬼の姿をデザインすることで、鬼を味方にして厄災を遠ざけるとされており、さらに実用的な面では、建物を雨水から守る役割も担っています。
鬼瓦といっても鬼のほか、鶴や七福神などいろいろなデザインがあります。さらに和瓦は、熟練した瓦職人の手で作られており、「100年持つ」と言われるほどの耐久性を誇る、優れた建築材料です。

吸湿性や通気性に優れた和紙は、その美しいデザインだけでなく、自然素材ならではの温かみと柔らかな風合いを持っています。
和紙の繊細な繊維は、日の光や照明の光を優しく乱反射させるため、室内全体に落ち着いた雰囲気をもたらし、リラックスできる空間を作り出してくれます。
和室の障子に和紙を使うことで、高級感が漂い、伝統的な日本家屋の魅力を引き立てることが出来るでしょう。
また、和紙はその多様なデザイン性も魅力の一つです。
ふすまに和紙を使う場合、デザインの選び方次第で部屋の雰囲気を大きく変えることができるのが特徴です。伝統的な和風デザインはもちろん、和紙を使った洋風やモダンなデザインを取り入れることで、オシャレで個性的な空間を演出することが可能です。
和室に作られることの多い床の間も、和風建築の魅力です。
床の間は、家の中でも特別な場所として扱われる空間で、掛け軸や花、季節を感じさせる装飾品が飾られますが、これらは単なる装飾ではなく、住まいの中に精神的な深みを与えるものです。
日本特有の空間の使い方や余白の美を大切にする概念である「間」を活かしたデザインになっており、余計な装飾を排除し、空間に静けさと落ち着きを与え、視覚的な美しさが際立ちます。
掛け軸には禅や書道といった精神的な要素が込められており、思索を深める場にもなっています。

縁側は、家の中と外をゆるやかに繋ぐ場所であり、特に家族や近所の人との自然な交流の場として愛されてきました。
また、庭に面していることが多く、季節の移ろいを感じられる場所としても魅力的です。
春には花の香りを楽しみ、夏には木陰で涼み、秋には紅葉を眺め、冬には静かな庭の景色を愛でることができます。日向ぼっこをしたり、のんびりと本を読んだりと、四季を感じながら心地よく過ごせる空間です。
さらに、部屋に直接強い日差しが入ることを防ぎ、室内の温度上昇を抑える効果もあります。
縁側には、外に設けられる「濡れ縁」と、家の中に設けられた「くれ縁」という二つの形式があります。濡れ縁は、外で直接自然に触れながらくつろぐ場所として使用され、くれ縁は部屋の延長として、よりプライベートな空間でのんびり過ごすことができます。
縁側を取り入れる際は、デザインと素材にこだわることが重要です。まず、建物と濡れ縁の配色を同系色でまとめて一体感を出すか、アクセントカラーを加えて個性を引き立てるのがおすすめです。
そして室内、くれ側、濡れ縁をグラデーションで繋げると、統一感と魅力的なデザインが両立します。
縁側は直線に限らず、家の形に沿って設置することで庭との一体感を高めます。
素材には、経年変化を楽しめる天然木がおすすめですが、メンテナンスの手間も考慮する必要があります。

土間の大きな魅力は、外と内を緩やかに繋ぐという点です。大きな窓や引き戸を採用し、自然光を取り入れながら開放感を演出したり、庭や縁側に続くデザインにすることで、外の景色を楽しみつつ、自然との一体感を感じられる空間が生まれます。
自然石やタイル、コンクリートなどの素材を使うことで、伝統的な雰囲気を保ちながらもモダンで高級感のある空間を演出できます。特に質感のある素材を選ぶことで、土間が住宅全体に温かみと重厚感を与えます。土間の床材にこだわることで、シンプルでありながら高級感を感じさせるデザインを実現できます。

和風建築を作るうえで、空間を考慮することは重要です。
照明は雰囲気づくりに大きな役割を果たすものです。ただ空間を明るくするだけでなく、家全体の雰囲気や美しさを引き立てる要素となります。明るさの色や光の広がり方、部屋の用途に合わせた明るさを考えて選びましょう。

また、畳は和風建築に欠かせないものの一つですが、マンションや戸建てでは一畳のサイズが異なります。
注文住宅の場合は坪数で計算しますが、マンションの場合は平米で表示され、マンションは大きさを決めてから部屋数を決めるため、一畳のサイズが戸建てとは異なり小さくなります。
畳のサイズは地域によっても異なります。
関東をはじめ多くの地域では江戸間と呼ばれるもので、サイズは176cm×88cmですが、京都など関西地域では京間と呼ばれる畳が多く、サイズは191cm×95.5cmです。
ちなみにマンションやアパートなどの集合住宅の畳は団地間といい、170cm×85cmです。
サイズによって部屋の印象が変わることも多いので、畳のサイズに関しても認識しておくとよいでしょう。

ハイエンド住宅としては、最新技術を使い、住みやすさや利便性などを求める人も多いでしょう。
オール電化もその一つです。
部屋全体を自然なあたたかさに保ってくれる床暖房、火事などの心配がなく掃除も簡単なIHクッキングヒーター、さらに蓄電もできる備えた太陽光発電システムなどがあります。
IoT(Internet of Things)といって、テレビや照明、エアコン、玄関の鍵などをインターネットと接続し操作できる環境にする技術を取り入れることも可能です。
スマホで鍵を開けたり、締めたり、照明をつけたり、防犯カメラで異常があればスマホに通知がきたり、利便性と安全性を兼ね備えた生活が可能になります。
IoTを取り入れたスマートホームについてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
また、サウナが家にあれば便利だと思う人もいるでしょう。
もちろんそれも可能です。自宅にサウナを作ろうと考えている方はこちらの記事もご覧ください。
自分の都合で利用したいときに利用でき、料金もかかりません。
サウナは湿度の高さや温め方などによって種類が異なり、選択肢も多いので自身の好みなどで選ぶこともできます。
ハイエンドな和風建築は和の雰囲気や高級感だけでなく、快適に過ごせる機能性も重要です。
それを踏まえた家づくりを検討してみましょう。
ここまで和風建築の特徴や伝統美、和風住宅の空間や新技術についてお伝えしました。大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山で注文住宅を考えている方、少しでも和風の要素を入れようと思っている方や、豪華な和風住宅を建てたい方などは、ぜひこちらの記事を参考にしながら理想の住宅を建ててください。